内庭の家
ガーデニングやアウトドアが好きな30代の夫婦と小さな子供のための住宅。
敷地は山梨県甲府市の郊外で周囲には比較的新しい住宅や集合住宅が建ち並ぶ地域である。
住宅や集合住宅に囲まれ少し圧迫感があった為、気兼ねなく趣味を楽しむことのできる様にポリーカーボネート製の屋根と外壁に囲まれプライバシーの確保された半屋外空間である「内庭」を用意した。
内庭と住居はガラスの入った木製建具で仕切り、建具を開閉することにより住居の領域が変化し季節によって家の大きさが変わる。
中間期は木製建具を開け放ち内庭と住居部分が一体となり、自然エネルギーを最大限利用した生活を送ることができ、空調時は内庭と住居部分を仕切り部屋を小さくすることで空調エネルギーを抑えることができる。
内部は平行四辺形の敷地に沿って雁行配置した3つのボリュームがつながった大きなワンルーム空間とし、季節により変化する環境や領域を家族で共有し、それぞれの場所を見つけ思い思いの時を過ごす、広場のような空間を目指した。
「内庭」というラフに使用できる半屋外空間を住居に接続することで、室内での新たなアクティビティを生活にプラスする住宅の提案。
計画地:山梨県甲府市
竣工:2018年10月
用途:専用住宅
規模:木造2階建て
敷地面積:227.91㎡
建築面積:85.12㎡
延床面積:111.91㎡
設計:稲山貴則建築設計事務所
施工:丸正渡邊工務所
構造:BSI
撮影:鳥村鋼一
掲載誌:LiVES Vol.106、モダンリビング No.237、心地よい空間をつくる小さな設計・建築事務所、居心地のいい家をつくる 注目の設計士&建築家100人の仕事
Web:Wallpaper*(イギリス)、METALOCUS(スペイン)