倉のある家

山梨県甲府市に建つ住宅の建て替えの計画。

既存の住居は、東西に長い敷地のため南側の隣家との距離が近く室内に十分な日差しを取り込むことができない状況であった。

クライアントからは十分な日差しを感じることができる生活と、育てている樹木を伸び伸びと植えることのできる庭を求められた。

 

建物を部屋単位で分割し敷地内に再配置することで、既存の住居とほぼ同じ面積ながら全く異なる庭と建物の関係をつくり出すことを試みた。

具体的には日差しを一番必要とするLDK(母屋)を敷地の一番日当たりの良い場所に配置し、そこを基準に配置計画を検討する。

LDK(母屋)は光を目一杯取り込むことができる様に天井高さを高くし、中庭を挟み高さを抑えた「倉」と呼ぶ車庫や寝室の入った棟を配置する。

 

内部は県産材のヒノキを使用した真壁とし、柱・梁のフレームを現している。

中庭に向けた大開口は、冬の日差しを目一杯取り込み室内を暖め、夏は長い庇で日差しを遮り大量の風を室内に導く。

大開口からは、今まで見ることのできなかった富士山や夜には月もよく見える様になり、より自然との距離が近づいた。

 

建物を分割し高さを調整し再配置することにより、敷地内にある環境のポテンシャルを引き出し新しい生活を手に入れることができる。

配置計画により既存敷地の価値を再発見する、敷地のリノベーション(再生)とも呼べる計画。

 

view from the living room

view from the living room

south side opening

view the living room from the kitchen

full view of interior

view the courtyard from the kitchen

entrance hall

view the courtyard from the entrance

view the storehouse from the entrance

bedroom

the entrance and the storehouse

courtyard

courtyard

view from the vineyard

entrance

courtyard over curtain

sun light from large opening

original lighting

bedroom ceiling

desk space

section

計画地:山梨県甲府市
竣工:2017年10月
用途:事務所併用住宅
規模:木造2階建て
敷地面積:329.33㎡
建築面積:138.38㎡(申請部分 104.77㎡)
延床面積:158.39㎡(申請部分 124.78㎡)
設計:稲山貴則 建築設計事務所
施工:中村工務店
構造:大原和之+高橋修一/BSI
撮影:砺波周平